[時事]この空気、チェーンジ

民主党の小沢代表が辞任し、後継を鳩山幹事長と岡田副代表で争うことになりました。
http://www.asahi.com/special/08014/TKY200905130223.html



辞任即代表選という日程に、「国民に理解を求めるヒマがない」など、異論がありますが、ぼくは賛成。
総選挙がいつになるか分からない時期ですし、何より反自民の中心勢力として、反発する核がないなんてありえません。


今回の小沢代表辞任、個人的には納得がいっていません。
民主党は小沢氏でしかまとめられないと思っていますし、総選挙で政権交代をなしえた場合、首相の貫目があるのは小沢氏だけでしょう。
鳩山氏、岡田氏いずれにせよ、羽田元首相の二の舞を踏みそうでなりません。


総選挙まで小沢代表で持たすものと思っていた矢先の辞任劇は、結局世論が反民主の風を吹かせたことが要因だと思います。
ただ、次の政権担当政党として、自民より民主を支持する有権者が多いという世論調査結果もあります。
この辺は世論調査の設問が悪いのでしょう。
有権者がマスコミに踊らされているということではないでしょうか?


小沢代表の罪がなんなのか、はっきりと答えられる有権者はどれくらいいるのでしょうか?
同じ西松建設からの献金を受けていた自民党議員は話題にもなっていません。
民主党よりのコメンテーターではありますが、元検事の郷原信郎名城大教授は、14日付の朝日新聞
「小沢氏秘書が、西松建設が資金の拠出者だと認識していても、それだけでは違反は成立しない。検察は、摘発の前提となる虚偽記載罪の解釈について説明する必要がある」
と述べています。
元外務省の佐藤優氏は、小沢氏秘書の逮捕の際、共同通信の取材に、自民主導による捜査ではないだろうと前置きしながら、
「検察が、政権が変わることによる体制の変化を嫌った」
という趣旨のコメントを残しています。
小沢氏辞任は、自民党政権を継続させたいと思う人たちに少なからずプラスになる材料だと言うことは間違いないでしょう。


はっきり言って、今の自民党に政権を任せるのは国にとって大きな損失だというのがぼくの考えです。
小泉元首相が「郵政民営化」を掲げて獲得した議席を、郵政民営化とはまったく関係のない法案にまで活用し、望んでもいない形での景気対策を打ち出しているという印象を受けます。
年収以上の借金をしてまで景気対策に踏み込む必要があるのか、それすら十分な議論がなされていません。
しかもその内容たるや、「官僚が自由に使える金が増えるだけ。官僚の思うつぼ」と批判する声があるくらいです。
自公政権が続けば、当然この路線が国民の支持を受けたことになります。
国が持つ800兆の借金が増えることはあっても、減ることは絶対にありません。



一度政権を変えればいいのです。
民主党がいいかどうかは分かりません。
ただ少なくとも、政権を追われた自民党は、次の総選挙に向けて、国民の支持を受けられる政党になろうと努力するはずです。
もちろん政権を追われたくなければ民主党も相応の努力をするはずです。
そういう自浄作用がなければ、「二大政党」なんてある必要がないのです。



世界経済の話と言うより、今後の国民生活、ぼくの子どもや孫にとって、日本が住みよい国となるためのきっかけとして、次の総選挙では遅すぎるくらいです。
「変化」が必要なのは、アメリカだけではありません。