[その他]タイトルウオッチャーなら言わねばなるまい

昨日18日はネット中継を見ながらシコシコ仕事をしていたわけですが、勝負が決まった21時から24時くらいまでの記憶がありません。
ショックすぎて、目の前が真っ暗になってしまいました。



将棋の7大タイトルの序列1位、「竜王戦」の最終局があり、挑戦者羽生4冠は渡辺竜王に敗れ、タイトル奪取はなりませんでした。
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20081218-OYT1T00606.htm?from=navrkw


この竜王戦は最初の永世竜王を決める争いであるだけでなく、羽生四冠が永世称号を7つそろえられるチャンスで、世間の注目は否応なく高まっていました。
羽生さんが3連勝したときには決まったと思ったんですけどねぇ…。


羽生善治4冠は現在38歳、言わずとしれた将棋界最強世代「羽生世代」のトップランナーです。
迎え撃つ渡辺明竜王は24歳、次の世代の代表格です。
渡辺竜王が羽生4冠を押さえて永世竜王になったことは非常に意味があります。
すなわち、もし何年か後に竜王位を失陥しても、永世竜王の称号は永久に保持できるのです。
橋頭堡とでも言うのでしょうか。
これまで「永世称号」保持の最年少は森内俊之九段ですが、彼と羽生4冠は同い年。
一回り以上年が下の渡辺竜王は、羽生世代との間にいるあまたの棋士を乗り越えて、確実に違うステージに上ったと言うことになります。


タイトルウオッチャーとしては永世7冠誕生に大きな期待を寄せていました。
同時に、24歳ごとき軽く屠って、なお最強世代を印象づけてほしいという希望もありました。


昨日からずっとくやしかったのですが、今朝、地方紙の共同通信が配信した人ものの記事を読んで、悪太郎のくせに笑顔を見せる竜王を見て、ちょっと溜飲が下がりました。
土台ぼくは渡辺明ブログの読者でもあります。
誰かが紙一重でかわし、大逆転した第4戦を、竜王棋士人生を変えてしまうような将棋だったと言いましたが、こんなにも早く効果が出たのか、と感じます。



とりあえずは渡辺竜王に祝福を。
マックスだったモチベーションが折れ、羽生善治棋士を引退しないことを願いながら。