［映画］崖の上のポニョ
個人的に宮崎アニメの白眉は「ラピュタ」と「カリオストロ」だと思っていますから。
あらすじを簡単に
海辺の小さな街。
崖の上の一軒家に住む５歳の宗介は、ある日海でさかなの子・ポニョに出会う。
宗介は不思議な力を持つポニョのことがいっぺんに好きになる。
だがかつて人間であることをやめたポニョの父親・フジモトは、ポニョを海に連れ戻す。
宗介のことが大好きになったポニョは、妹たちの力を借りてフジモトの魔法を盗みだし、人間の世界へ脱走する。
ああもう、ただただ愛くるしい。
写実的でない、印象派絵画のような最初の海のカットから笑顔になれます。
昨今の宮崎アニメのメッセージ性を若干重たく感じていたぼくにとって、この映画は至高です。
親と子、友達と友達、裏とウソのない純粋な思いは、ただただぼくの胸にしみます。
こんな映画を待っていました。
もちろんそれは、ぼく自身が5歳の娘を筆頭にした3人の子どもの父親であり、オトナとして多少なりとも駆け引きをしながらオトナの付き合いをしている人間であることが大きく影響しているのは間違いありません。
この境遇でなければ、ポニョの中から違う物を読み取っていたでしょう。
そうでなかったことを素直に喜びたいと思います。
もちろんストーリーに対して文句を言おうと思えば、クライマックスのあっけなさに物足りなさを感じるでしょう。
でもぼくはこれでいいんじゃないかと思います。
決断の重さは、端で見ている人間じゃなく、当人が決める物です。
それが大きな決断だと気付いていようがいまいが、です。
金額で評価するのもおこがましいのですが、標準を ￥１５００ とすると
￥２８００
です。
1時間41分という長くない時間もうれしい。
まるで一編の絵本を読んだような気持ちになりました。
