[映画]クライマーズ・ハイ

原作は地方紙記者の友人、激賞の名作です。


あらすじを簡単に


翌日に販売局の安西との登山を控え、退勤しようとしていた群馬県の地方紙記者・悠木は、県警キャップの後輩佐山から「524人を乗せた日航ジャンボが姿を消した」と耳打ちされる。
そこに共同通信社のニュース速報「ピーコ」が鳴り、姿を消したのは長野・群馬県境であることが知らされる。
記者とはいえ遊軍とは名ばかりの冷や飯を食っていた悠木だったが、社長のつるの一声でこの事件の全権デスク(紙面責任者)を命じられる。
現場を踏んだ佐山は空前の航空機事故がもたらした惨状に目を覆う。
悠木は全国紙や全国ネットの他社との戦いだけでなく、大久保清事件と連合赤軍事件取材経験を武勲と考え、幅をきかせる編集局幹部、紙面編成でせめぎ合う広告局、降版時間を巡り販売局と、社内との戦いをも強いられる。
そんなさなか、新米女性記者・玉置が悠木にささやく。
「事故原因について特ダネをつかみました」



久しぶりに原作を読了の映画を見てきました。
どうしても省略しがちなところが鼻につくので遠慮していたのですが、実は佐山が堺雅人ということですごく期待してました。
というのも友人に言わせると、クライマックスの佐山のセリフが地方紙記者悶絶モノとのこと。
堺雅人が話すのならば…。


ということでした、
ぐぁ、
これは惜しい!!!


堺雅人が悪いんじゃありません。
これは制作が悪い。


というのも悶絶ゼリフというのが、警察系小説を読まない門外漢には若干分かりづらいもの。
それを無理に分かりやすくしようとするから、言葉数が増えてしまっています。
つまりセリフに贅肉がついているということ。
それでは味も薄まります。


しかもその後、悠木が独りで判断するからこそ孤独さが浮き彫りになるものを、わざわざ佐山のセリフを補ってまた薄めている。
これは原作をひどくおとしめていますし、見る人間の理解力を低く見ているということではないでしょうか。


カタルシスが足りません。



事故その後の山シーンが異様にテンポ悪くカットインしてくることも、原作ファンとして納得がいきません。
佐山の堺雅人、玉置の尾野真千子、デスク田沢の堀部圭亮、そして等々力部長の遠藤憲一が秀逸だっただけに、本気で残念です。




金額で評価すると(標準 ¥1500)



¥1250


でした。



原作を先に読むと、映画はそれ以上はない、と思いながらも思い入れの分だけ期待してしまいます。
残念。









公式サイト
http://climbershigh.gyao.jp/