[映画]うた魂♪

お、おれの夏帆が〜



あらすじを簡単に
北海道の高校で合唱部でソプラノのパートリーダーを務める荻野かすみは、自分の歌唱力とルックスに異常なほど自信を持っていた。
かねて好意を持っていた生徒会長牧村から「荻野さんの歌っている姿を写真に撮りたい」と言われ、「牧村も私のことが好きなんだ」と有頂天になるかすみ。
だが牧村は、現像した写真を見せながら「産卵中のシャケみたいでユーモラス」と告げ、かすみを失意の底に突き落とす。
自信を持って歌えなくなったかすみの姿を見た湯の川学院高ヤンキー合唱部率いる権藤がこう言い放つ。
「合唱なめてんじゃねぇ!!!」



ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」などの系譜に連なる作品。
個人的に作品の出来は、題材になった競技を俳優がどれだけこなせているかだと思っています。
シンクロは「すごい」と感心しましたが、ジャズは「ま、こんなもの」。


残念ながら「うた魂」は後者。
この作中の合唱を聴いて、「すごい」とまったく思えなかったため、個人的に盛り上がりませんでした。
劇場CMでさんざん流れていた湯の川の「十五の夜」も「こんなものか」だったし、大会で歌った歌はさらに迫力ダウン。
ラストの「あなたに」もなんでみんなが立って歌い出すのか理解できませんでした。
合唱が「すごい」と思えないと見てるぼくの気持ちも盛り上がりません。


しかし夏帆がよかった。
天然コケッコー」で演じた田舎で純粋培養されたきれいな少女役とうって変わり、持っていた強烈な自意識をぽきっと折られるコミカルな役柄。
いわゆる美少女じゃないけれど、そこそこかわいくなければならない役をうまく演じていました。



岸和田愚連隊とかパッチギとかでも20を十分に過ぎた大人が高校生を演じているので、ゴリの学ラン姿は違和感がなかったのですが、コントのようにも見えました。
ただ完全なコントにしていないところは、監督がちゃんとバランスを差配していたから、ということでしょうか?
湯の川の登場するシーンは、総じて好きでした。
ホントにこんな高校生いればいいのに、という願望も含めて、ですが。



シンクロとか体育系の競技の方が、見て「すごい」というのが分かりやすいと思います。
系譜はちょっと違いますが、「フラガール」も蒼井優の最後のダンスでうまくしまっていますしね。
今後、文化系を映像化するときは、もうちょっと考えた方がいいと思わされました。



金額で評価すると  (標準  ¥1500)



¥1400


です。


次は違う夏帆が見たいです。



公式サイト
http://utatama.com/