[映画]自虐の詩
あけましておめでとうございます。
昨年の積み残しが何本かあるのですが、時季を外したこの1本。
あらすじを簡単に
大阪の狭くて小汚いアパートで暮らすイサオと幸江。
気に入らないことにはコンマ2秒で着火、檄高、ちゃぶ台をひっくり返す元ヤクザ・イサオを無条件で愛し、支える幸江。
そんな幸江のお腹に、子どもが宿ったことが分かる。
喜ぶ幸江をよそに、イサオは態度を明らかにしない。
子どもを産むのか産まないのか、幸江は物言わぬイサオの心情をはかりかねるのだった。
ちゃぶ台が主役だった前半は非常に面白いものでした。
テンポのいいコントのようなつくりは、さすが堤幸彦ですね。
阿部寛、中谷美紀のコンビは何もないところから何かを持ってきそうな雰囲気を醸し出していて、脇を西田敏行、遠藤憲一、カルーセル麻紀が固めるとなれば、外しようがない映画になると思っていたのですが。
一話完結もののマンガのように、中編ストーリーでまとめに入ったのが後半。
なんなんだこりゃ?
話の展開の意味が分からない!!!
不幸を極める少女時代を送った幸江が、無償の愛を与え続けるようになる理由付けをしようとしたのでしょうが、物語が理由とかけ離れすぎています。
しかも幸江を口説くのに、多弁なイサオって???
それがなぜ無口になるのか。
やくざをやめたからでしょうか?
やめたことに申し訳なさを感じて、幸江は献身的になるのでしょうか?
あまりにも説明不足で、理解できませんでした。
突拍子もないキャラクターをそろえたのに対し、現実とのつながりを持たせようと登場する遠藤憲一が健闘していますが、彼の存在すら吹き飛ぶストーリーを、面白いと思えるところはありませんでした。
金額で評価すると(標準¥1500として)
¥750
ですか。
がんばれ、堤監督。
「ケイゾク」みたいな1時間以内のドラマで活躍してください。