[時事]オナニー見せられても…

香川県坂出市で起こった事件がきょう、一気に解決に向かって走り出したようです。
当地の地方紙・四国新聞のサイト(http://www.shikoku-np.co.jp/)を見ると、香川県警は逮捕状の請求に動いているようです。


ただ、行方不明だった幼児2人を含む3人は残念ながら命を絶たれたようです。
血痕が3人のものだと判明して以来、誰もが危惧していた最悪の幕引きとなりそうです。
ぼくも2児の父親です、ご家族はさぞや無念のことでしょう。



さて、瀬戸内地域に住む者として、ぼく自身もこの事件を注目して見ていましたが、一言。


テレビのワイドショー、父親が犯人だと思ってたでしょ?


少なくともそうとしか受け取れない報道をしていた番組がありました。
昼日中から現場に張り付いてライブ映像を流し、父親が動くたびに放送するなんてどんな了見でしょうか?
秋田事件の報道を思い起こしました。
あの畠山鈴香被告取材の過程で、しきりに「メディアスクラム」と叫ばれたことの教訓はまるで生かされていませんね。


知り合いの地方紙記者はかつてこう言いました。
「東京の奴らは、事件が終われば引き上げればいいから、無茶をやる」
今回の事件でも、香川の知り合いが、1社何人ものが現場に張り付いて、しかもそこら辺りをローラー作戦で聞き込み、電話をかけまくっているらしい、と言っていました。
ちゃんと確認はしていませんが、これが本当ならそんな取材攻勢を受けた人々も被害者ですよね。



メディアは抜いた抜かれた、つまり真相を早くつかんだ他社につかまれた、ということが大切な価値観になっているようですが、ぼくに言わせればそれは


「マスコミのオナニー」


です。
少なくともぼくは、そこにプライオリティーがあるとは考えていません。
そう思う人がぼくだけではないとも信じています。
自己満足のため、社内評価のため、他者を巻き込むことは止めてほしいものです。



明日以降のワイドショーは父親を追いかけていたことを忘れたかのように、犯人報道にやっきになるでしょう。
ぼくは当事者ではありませんから、「あの報道を見て父親が犯人だと思う人がいるだろうな」くらいの感想ですが、父親の心中はどうでしょうか?


もしぼくと同じように不快に感じているとしたら、父親にワイドショーを相手取って、精神的負担に対する損害賠償訴訟を起こしてほしいものです。