[映画]マリー・アントワネット

そのまんま東さんが7万票差をつけたのにはびっくりしました。
田中康夫チックにがんばってほしいものです。


あらすじを簡単に
マリー・アントワネットは偉大なオーストリア女王マリア・テレジアの末娘であり、幼いころ「女好き」モーツァルトに求婚されたことがあるくらい美しく、フランス・ブルボン朝最後にして悲劇の王妃という、たくさんの肩書きを持つ女性。
歴史的な視点に寄らず、内面から女性を描こうとした、ソフィア・コッポラ監督の女性3部作最終章。


まず、日本人とマリー・アントワネットをつなぐ重要なキーワードに「ベルサイユの薔薇」という名作があります。
ぼくぐらいの年代の人にとって、ベルばらはインプリンティングであり、どうしてもこの映画とベルばらを比較してしまいます。
いわく、「マリー・アントワネットはここで泣いた」「フェルゼンとの関係はこうじゃない」。
それを乗り切れない限り、この映画を純粋に楽しむことはできません。


そして、ぼくは純粋に楽しめませんでした。


ただ女性が女性を描いているからでしょうか、心の内側がとてもよくにじみ出ていました。
きっとこの映画を見ると、マリー・アントワネットもただの女性であったんだ、という感想を持つと思います。
それでも、最後の局面での精神的な「成長」ぶりに違和感がありました。
どこがターニングポイントになったのか、ぼくには分かりませんでした。


ベルばらでもクライマックスでしたが、暴徒化してベルサイユに押し寄せた民衆に、バルコニーからおじぎをして見せるシーンは、もっと感動的でもよかったかもしれません。


それでも壮大なベルサイユの風景を銀幕で見ると、たいそう荘厳に見えました。
BGMをロックで飾る試みも面白かったし、なによりオーストリアからフランスに入国する際、すべての着衣をはがれるときにちょっと見えた主演キルスティン・ダンストのおしりがたいそう美しく見えました。


金額で評価すると(標準1500円として)


¥1100


ですか。
ベルばら縛りのない20代の人たちはどんな評価をするのかが気になります。