[その他]白石加代子一人芝居
大河ドラマ「義経」に出ていて、ナレーションもしていた、というとピンとくる方も多いかもしれません。
個人的にはドラマ「すいか」で小林聡美さんの母親だったよな、って方がぐっときます。
一人芝居というと、イッセー尾形さんを思い出します。
多分、作品もさることながら、個性がもろに反映されるんでしょう。
そういう意味で、イッセー式エキセントリックは、一人芝居には必要な要素なんだと思います。
白石加代子という女優をちゃんと見るのは初めてでした。
彼女の一人芝居は、朗読劇という形式をとります。
イッセー尾形さんに比べるとパンチが足りないかな、と思ったのはつかの間でした。
演目は3本。
浅田次郎「うらぼんえ」、阿刀田高「干魚と漏電」、和田誠「おさる日記」。
中でも阿刀田高は絶品。
ヒロインのおばあちゃん、それを取り巻く人々、話の展開。
笑えたし納得したし、阿刀田ワールドの持つどこか無機質で、ブラックな世界観が会場を包みました。
浅田作品は原作が好きだったこともあり、見方は辛目になってしまったのでしょうが、ちょっと長すぎでした。
和田誠作品は小品、お口直しに最適。
ただ、なぜ純粋な芝居ではなく「朗読劇」なのかは疑問でした。
片手がふさがっている方が、手持ちぶさたじゃないから?