裁判報道を考えよう

最近の裁判報道を見ていると、刑事事件なのに被害者感情が前面に出てきているものをよく見かけます。
例えば7日に地裁判決が出た明石の砂浜陥没事故がそうだし、山口県光市の母子殺害事件もそうです。


もちろん被害者遺族らが悪いわけではありません。
愛すべき身内の死に対して、その無念をはらすことは、感情論として自然です。
法に照らして合理的な裁判(控訴も含めて)を進めるのは検察の仕事。


その行方を追うのがマスコミの仕事ですが、本当に中立の立場で報道できていますか?
なんだか被害者サイドに立った報道をすれば、非難もされなくて、いいんじゃん、とか思ってませんか?


なんで陥没事件は被告無罪だったのか、判決理由にスポットを当てた原稿をちゃんと掲載していますか?
そんで、それが正しい判断なのか、納得がいかない判断なのかを検証していますか?
最終的に裁判を通して何か残そうと考えていますか?
マスコミはすべてがワイドショーではないのですから、持っている力を生かせる報道を心がけましょう。