[小説]「パーク・ライフ」 吉田修一著

きょう読み終わりました。
再確認したことが1つあります。
ぼくって芥川賞作品と相性悪い。
というか、ぼく文学青年(年齢的にギリギリ)じゃねえ。


あらすじを簡単に−
というか、公園で出会う若いサラリーマン男女の微妙な距離関係を描いた作品。
以上。
文芸作品に必要なのは具体的なあらすじじゃありません。
人間の揺れる心の動きの描写です。


一言で言えば消化不良です。
ちょっとしたセリフや、感情表現、独りの男の考え方や行動。
すっごい分かる部分もあって、感情移入できそうにもなるんだけど、主人公が孤高なんですよ。
だから突き放して見てしまいました。
突き放されているのかも。
これ書く前に、芥川取ったときの審査員講評見ときゃよかったな。
そんくらいとりつく島がありません。


ぼくには同時収録の「flowers」の方がよほど面白かったです。
九州から思い立って、嫁連れで上京した男と、就職先の下半身がでかい男と、その周辺の物語なんです。
小さな世界(会社と夫婦)いっぱいに人間関係を大きく左右する感情が張りつめていて、時に爆発し、時に気付かぬ振りをして破裂を待ってしまう。
激高とシカトは人間関係を構成する2大元素だと思い知らされました。


評価は(文庫本ですから標準は500円です)


700円


です。


パーク100円、フラワーズ600円でお願いします。