[その他]「むんこ」という漫画家

マンガという物はある種のディフォルメであることは誰もが納得することでしょう。
ディフォルメは省略の1つの形です。
4コママンガはその粋なわけで、今現在、それを最高の形で表現しているのが「むんこ」さんだと思います。



売り上げが一般誌紙と比べてよくないからでしょうが、4コママンガの世界はとてもシビアで、単行本化されるのは売れると見込まれたごく1部のみ。
むんこの「らいか・デイズ」は7巻まで出版されていますから、売れているのではないかと推測されます。


むんこのよさは省略と繰り返しのうまさにあると思います。
「らいか」は1つの雑誌に10本程度のネタを掲載していますが、セリフがないものが多く見られます。
さらに主要人物に名前が付いていなかったり、ともすれば顔も見せなかったり。
「らいか」の世界観を知っていれば、読者がそこにストーリーを見いだすことができるという判断です。
つまり「説明不足」ではなく、「共感」なわけです。
繰り返しもしかりで、2本目はただの反復ではなく、螺旋階段のように次のステージへ連れて行ってくれるのです。



決して絵に秀でているとか、あずまきよひこのような抜群のセンスがあるということではないのですが、マンガをよく知っている漫画家なんだと感じます。



「がんばれ!メメ子ちゃん」「だって愛してる」とも売れてほしいマンガです。
私イチオシのマンガを一度どうぞ。