[時事]喜劇の国・ニッポン

中川財務相辞任の報道が、今日付の新聞各紙の一面トップを飾りました。
http://www.asahi.com/politics/update/0217/TKY200902170270.html


個人的に言わせてもらえば、こんなことが政局がらみの大騒動になることがおかしいわけで、わずかな瑕疵にも敏感にならざるを得ない麻生政権は、末期症状だと言えるでしょう。
政治家の仕事の一つは説明責任であり、それを果たせない人間だと全世界に周知してしまった中川大臣は、大臣ではなく政治家を辞めるべきです。


あの醜態を見るに付け、中川大臣に限らず日本の政治家の仕事に対する姿勢に疑問を感じます。
一番の問題は、その問題にどう対処するかを知らないということではないでしょうか。
例えば、大臣の言葉を信じるとして、本当に風邪薬の影響ならば、記者会見の冒頭で
「すいません、風邪薬を服用しており、うまくしゃべれないかもしれません。本来この場に出るべきではないのでしょうが、会議の重要性を考え、私の口から内容をお伝えしたいと思います」
とでも述べておけば、少なくともこのような事態には発展しなかったでしょう。


なぜそうならなかったのか?
想像するしかありませんが、つまりは中川大臣に意見できるブレーンがいない、あるいは大臣に意見をくみ取るだけの度量がないということでしょう。
酒を飲み過ぎて、そのことを指摘されても
「おれに意見するのか」
という尊大な態度を取ったのではないかと邪推してしまいました。
酒だからこそ冒頭に釈明できなかったのでは、とも。


そんな人間が最重要ポストである財務相を務めている日本は、もはや喜劇の国です。
こんなことで政局を迎えるのは、今悲鳴を上げている日本企業とその社員らにとって悲劇でしかありません。