[新聞]読売&朝日VS地方紙

地方紙勤務の友人が「新聞は衰退産業だ」と、自嘲気味に話していました。
そこで、朝日新聞が10月1日、子会社の運営する四国工場(香川・丸亀)を閉鎖すると発表しました。


経営の面が問題で、というのもさることながら、その後の四国配布分をどこで印刷するかということが大問題。
同じ香川県坂出市にある読売系列の印刷工場で受け入れるそうです。


となると、日経、読売、朝日でニュースサイト「新s(あらたにす)」を立ち上げたことでも分かるように、負け組の毎日、産経をのぞく全国紙は「競争」から「共闘」に戦略を転換したようです。
やはり生き残りをかけた戦略なのでしょうが、こうなった以上、読売と朝日が部数を食い合うことは考えにくいでしょう。
ではどこに部数増(あるいは部数維持)を賭けるか?
簡単な話で、敵は完全に「地方紙」ということなんでしょう。


地域にもよりますが、県単位で見ると5割超のシェアを持つ地方紙も少なくありません。
四国で言えば、4県の4紙とも5割超。
中でも徳島新聞は8割超、高知新聞は7割弱のシェアを持っているそうです。
ほぼ寡占状態なわけで、そこに穴を開けるとなると、印刷にかけていた資本を販促に使う必要がある、という判断でしょう。


資本力で言えば地方紙1社では全国紙にかなうはずもありません。
徳島新聞が8割超のシェアを持っていても部数規模は26万部弱。
公称1000万部の読売、600万部の朝日が本気を出せば太刀打ちできないのは目に見えています。


例えば3008円の購読料を、徳島だけ1000円にするとか。
鳥取日本海新聞は1995円で県内シェア76%だそうですから。


もちろん今は再販制度があり、新聞の価格を自由に変えることはできないのですが、ありえない話か、といえばそうとも言い切れません。
なぜか3008円を切る価格で購読している家庭も現実あるそうですから。


対決の構図は鮮明になりました。
さて、攻勢をかけるのはいつか?
生き残りを賭けた戦いになりそうです。