[新聞]ホリエモン逮捕考

連日のホリエモン報道も屈強な京大生のおかげで一段落したようですね。
新聞の一面は外しても、なおまだ社会面などで活躍していますが…。


ホリエモンを擁護する気はさらさらありませんが、どこででも言われるように、あのマスコミの手のひらの返しようと言ったらないですね。
特にテレビ。
番組差し替え差し替えと騒ぐと言うことは、それだけテレビに出ていたということです。
自民党しかりですが、話題だけで飛びつくというのはそろそろ辞めたほうがいいんじゃないですか。
ライブドアの会社の構成を考えてみても、ブログで稼げるわけないんですから、どこかほかで稼いでいるわけです。
あの成り上がりっぷりには強い違和感がありました。
どう稼いでいたかと、ちょっと考えると、検察より先に事件に行き当たっていたかもしれません。


マスコミはITにうといということでしょうか。
マスコミの新たな驚異はITだというのに…。


さて、ホリエモンがぼくに教えてくれた教訓は
現代日本でゼロから金を稼ごうと思ったら、犯罪スレスレのグレーゾーン(あるいはもうブラック)までいかないといけない」
ということです。
社会構造の問題です。


例えば小売です。
ITのおかげで流通の経路が変化し始めています。
製造元→問屋→小売店→客へ、
というのが、
製造元→ネットショップ→客
という販売も可能になっています。
当然困るのは問屋と小売ですよね。
そこで大規模小売店による寡占が始まるわけです。
新規に出店しようよしても、仕入れ値が割高であったり、人気商品が独占されたり、つぶされるのがおちですよね。


そこでIT産業に走るわけですが、これは、手に触ることが出来ないものを売買するわけです。
イデア勝負です。
それよりマネーゲームに走るほうが、ある程度金を持っている人々にとっては楽ですよね。
銀行の注文ミスによる混乱で、23億の恩恵にあずかったデイトレーダーの報道がありましたが、30前後の無職にもかかわらず、投資金額が億の単位でした。
新規上場株を買おうと思えば、個人投資家は抽選に当るしかないわけですが、多分大口のお得意さんには証券会社から優先的に割り当てがあるのでしょう。
金は金を産む、ということです。


ちなみに、この逮捕が、既得権益を持つ集団が新しい金儲けの仕方を考えた新しい経営者に対するやっかみ、あるいは嫉妬と見えるのはぼくだけでしょうか。
法に反していることは、もちろん許されないことですが、法の執行の仕方が問題にされることはないでしょうか。
マスコミに注目してもらいたいところです。


ホリエモンは自分と自身の会社だけでなく、もう一つ大きな禍根を残しました。
「ITドリームに乗れば、日本でも成り上がれるんだ」
と考えた子どもたちの夢を絶ってしまったことです。
法を破らなければ儲からない、ということを「現実」と認識してしまわなければいいのにな、と願います。


日ごろから
「会社が失敗してもゼロになるだけ。命まで取られるわけじゃない」
といっていたホリエモン
この逮捕も、本望ではないでしょうが、本人にとって納得できる一つの結末かもしれません。