[マンガ]「こいつら100%伝説」 岡田あーみん

「週間少年ジャンプ」全盛の20年ほど前、少年が少女マンガを読むのは一種のタブーでした。
ところが「ちびまる子ちゃん」のアニメが始まり、姉妹を持つ少年は、集英社の少女マンガ誌「りぼん」を目にする機会が増えたものです。(というより、少女マンガを読む言い訳ができた。)
「まるこちゃんだけ」といいつつ、「ときめきトゥナイト」や「星の瞳のシルエット」を読みあさった少年も数知れずです。


そんな夢見る乙女たちのための少女マンガ誌の中で、異彩を放っていたのが表題「こいつら−」。
忍者マンガなのですが、やってることはドリフのコント。
しかも少女マンガで、これほど血が出ていいのか!!!ってくらいズブズブ刺しつ刺されつしてました。
登場人物の名前も「危悩丸(あぶのうまる)」とか、純真な少年(当時)には気が付かないレトリックが!!
少年少女の心に深い傷を残したことは間違いありません。


なお作者はドラマにもなった「お父さんは心配性」も描いていました。
ドラマはちょっと…でしたが、マンガはこちらも絶品です。


当時、数少ない男のあーみん連れから、「あのマンガ家は精神的に高いところまで行き過ぎている。長くはあるまい」と言い合っていましたが、今はどうしているのでしょう。
西原理恵子から毒気が抜けつつある(それはそれで面白いが)今、あーみんの復活が待たれます。