[映画]王妃の紋章

さすが中国、なんにつけスケールがでかい!



あらすじを簡単に
五代十国時代のとある王宮。
王と王妃の間はとうの昔に冷え、王妃は王の先妻の息子である皇太子と不義の間柄にあった。
外地に赴任していた第二王子は母王妃の衰弱ぶりに気が付く。
母は父から、「特別に」調合された薬を飲まさされていた。
不穏な空気が後宮にうずまく中、第三王子も加えて家族5人がそろう、重陽節句が始まろうとしていた。



これCGどれくらい使っているんでしょう?
兵士1万人と言われて、本当にそれだけの人数がいるように見えるのは、「中国ならやりかねない」というマンパワーの裏付けがあるからでしょう。
チャン・イーモウ監督が「LOVERS」でも見せた「数の力」とワイヤーアクションを使っているであろう「殺陣の美しさ」のミックスは、見事の一言です。



それでもこの映画の本質は


ただのメロドラマ!!


日本の昼ドラと同じです。


それを、金と人数をかけるとこれだけ視覚的に美しいものができるということです。
それは多分、日本ではやろうとしてもできないことをチャン・イーモウがやってくれているわけで、まさに圧巻。
個人的には素直に脱帽してしまいました。



腐臭漂うような人間関係を美しい映像でくるんだ、まさにメロドラマの王道。
それだけにつっこみどころは満載。
例えば、
中国が分裂していた時代の一王朝が、あれだけ華美な王宮を拵えられる物か
とか、
あんだけ金ぴかな王宮内で、黒服の隠密はかえって目立つだろう
とか、
王の侍従医師が顔に密通の証である焼き印を押された女を妻にするのはまずいだろう
とか、
1万人が王宮の入り口から順に攻めているのに、さらにその後ろから攻めるのはなしだろう
とか、
五代十国時代に王宮を1万の軍勢が攻めて、さらに同数以上の軍勢を王宮に常駐させられる国が果たしてあったのだろうか
とか。


ま、そんなことはさておいて、どこの国の物語だかは特に関係なく、ただただ楽しめました。



金額で評価すると(標準 ¥1500)


¥1800


です。



あまり深く考えずに見られると思います。


嬋(リー・マン)が若いころの千秋を思い出させるかわいらしさ。
傑王子(ジェイ・チョウ)が目を細めた伊藤英明に見えて仕方ありませんでした。




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