[映画]マリア

で、新年1本目に見た映画。


あらすじを簡単に
これはキリスト誕生までを描いた物語。
ナザレに暮らすマリアは、突然父親から、ヨセフと結婚するよう申し渡される。
ほぼ面識のない男と愛のない結婚をすることに反発するマリア。
そんな彼女の元に天使がやってきて、こう告げる。
「お前は聖霊の力で、神の子を宿す」



見終わって、一番の感想は、


「で、それで?」




いわゆる「処女懐胎」というやつですね。
原題「THE NATIVITY STORY」、「誕生の物語」通り。



総じて映像は面白かったように思います。
ただ、人々が肩を寄せ合って、砂漠の中にあるオアシスのような狭いエリアにごみごみと生きている、というのがアメリカ人の考える中東のイメージなのでしょうか?
この手の作品、どれを見ても、街の描き方がまったく同じで、新鮮味がありませんでした。



一番の問題はストーリー。
ぼくはキリスト教徒でもなければ聖書を読んだこともありません。
このレベルでも知り得っている、キリスト誕生までの物語。
その知識に上乗せするものはありませんでした、ええ、もう、何一つです。


映画でも自身で言っていましたが、なぜマリアがキリストの母に選ばれたのかについての答えもない。
処女懐胎という、一般人としてにわかに信じがたい、もっと言えば、男にしてみれば、女房が旅をしている間に寝取られた、と思っても仕方ない状況で、夫婦の葛藤を描くのかと思えばそれもない。
しかも、解決方法は「ヨセフの元にも天使が訪れる」という、非常に安易なもの。



簡単にまとめてしまえば、
マリア処女懐胎  →   ヨセフとベツレヘムへ  →   キリスト、馬小屋で誕生
誰もが知っているこれだけの物語を、今さら映画にしようとした意図が分かりません。



金額で評価すると(標準¥1500)



¥600



です。



はっ、もしや、ブッシュをプッシュするキリスト教右派の人たちのために作られたものなんでしょうか。
ハリウッドを使うなんて恐るべき力ですね。


…なら日本で公開するな。


公式サイト
http://maryandjoseph.jp/index.html