[マンガ]「カンピオーネ」 草場道輝

マンガはテレビドラマでもない、舞台でもない、小説でもない、独自の文学であることは間違いありません。
特にこんなマンガを読むと、ちょっとうれしくなってしまいます。


このマンガは単行本ではなく、先週発売のヤングサンデーに掲載されていた読み切りマンガです。
タイトルと作者の名前を見て「サッカーマンガ」だと思えれば、なかなか通です。


作者は少年サンデーで「ファンタジスタ」というサッカーマンガを連載していました。
最近ではテニスマンガを描いています。
非常にスポーツが好きなマンガ家さんで、基礎からきっちりと調べ上げてマンガを構成しているように思えます。


10数㌻で読み切りなんで、あえてあらすじは書きません。
どうしても言いたいことは、テレビでは使えない表現方法がマンガにはあると言うことです。


例えば同音異義語を活用したギャグ。
さらに「声」を使った目くらましです。
前者はあだち充が得意としていますし、後者は分野は違いますが綾辻行人の「十角館の殺人」が有名ですよね。


ちょっと話はそれますが、マンガのアニメ化をするとき、ぼくは必ず声になじむまで時間がかかります。
長年読んできた「こち亀」の両津勘吉ラサール石井だったとき、猛烈な反発心を感じました。


カンピオーネ」は、ストーリー自体も面白かったのですが、特に起承転結がうまく構成されていて、読後、誰かにこのマンガの存在を伝えたくなりました。
さて、これだけ本筋と違う話を挿入しまくりなので、ぼくが何を言いたいか薄々感じられるとは思いますが、できればこのマンガをどこかで読んでほしいと思います。