[新聞]一般紙とスポーツ紙

一般的に一般紙は事件や日々の話題など、デイリーニュースを主に扱っています。
当然記事の価値判断(単純に言えば見出しの大きさ)も、これまでの経験則と社の理念に基づいて行われており、スポーツ紙の社会面はいわゆるワイドショー的な扱いをする物だと思っていました。


そこで昨日付の紙面で「NHKカラ出張」の続報の扱いを見てみます。
事件の発覚が内部的な調査からではなく、実は外部のスポーツコメンテーターからの指摘で判明したという記事です。


朝日 第2社会面で3段1本見出し
読売 第4社会面で雑報扱い
毎日 記載なし


でした。


翻って日刊スポーツは、社会面に横に紙面半分くらいの長さの1段見出しでデカデカと扱っていました。
もちろん記事の面積も朝日とは比べ物にならないくらいに大きかったのです。


さてこの記事の価値判断ですが、内部調査であろうと外部からの指摘であろうと、事件があったことには変わりがない、という見方もあると思います。


ですが、個人的な見解で、NHKが前回の不祥事から再生を図ろうというこの時期に、このような事案が発覚したことは非常に重く受け止めるべきですし、そのことをあたかも自浄作用が働いていたかのような印象を与える、言い換えれば改革が成功しているような発表をしたことは猛省すべき事だと思います。


そういう意味で、この記事というのは当然注目するべきものだと思いますし、扱いも大きくてしかるべきだと思います。
だから朝毎読の扱いに非常に驚きました。


一般人を自認するぼくとの感覚のズレと言ってしまえばそれまでです。
ですが、NHKの受信料が法改正によって強制になるかもしれない、というこの時期に、この報道の価値は高いと思います。


常々、一般紙は読者にとって有益な記事を、例え押しつけであっても記載する新聞、スポーツ紙は読者の読みたい記事を提供する新聞だと思っていましたが、この報道を見て考えを改めさせられました。


かつて有名な文化人(名前を忘れてしまいました)が、自分の家はスポーツ紙しかとっていないと言っていましたが、それもむべなるかな、という感じです。
同じマスコミに甘い、と批判したくなります。